田舎男23 田舎アピールはすべき?
田舎男さん編 その二十三
呆れを通り越してなんだか悲しい気持ちになってきたモミジ。
考えてみれば、田舎男さんはモミジの10近く歳上なのだから、そこらへんはモミジに譲ってくれてもよかったのでは!?なんて、声には出さなかったですが、心でモヤモヤと考えていました。
そのあと、メニュー選び。
私が食べたいものと田舎男さんが食べたいものと、ちょうどいいバランスで頼んでくれました。
田舎男さんは苦手な食べ物がほぼないらしく、そういう方だとメニュー選びがスムーズでとっても助かりますよね。
食べたいものが食べられる幸せ。
それだけに、やっぱりお店選びでテンションが低迷したことが悔やまれるのです。
ご飯を食べながら、田舎男さんが話し始めたのは、田舎のことでした。
お話を聞く限り、ご両親は田舎の資産家のようでした。
嘘か本当かはわかりませんが。
田舎男さんは自慢のテンションでお話になっていたのですが、テンションが下がりきったモミジには、一ミリたりとも魅力的に映らない。
これはモミジだけかもしれませんが、そもそも実家がどんなに資産を持っていても関係ないと思うのです。
それが地方に有る限り。
田舎男さんにとっては自分の出身地で、実家が側にあって、上手くいっている事業もあって、広い土地もあって、最高な状況なのかもしれませんが、
モミジにとっては、田舎男さんの田舎は縁もゆかりもない土地で、東京出身のモミジにすれば住みたいとは言えない場所で、義実家とは近所になるし(もしくは同居になるかもしれないし)、仕事も捨てなければならないし、もし事業を手伝うなら義両親と旦那が上司になるという状況だし、
聞けば聞くほど、嫌になってくる状況でした。
田舎男さんのアピールは、正直モミジにはむしろマイナスに働きまくる結果に。
もしかしたら、もともともう帰りたいと思うくらいテンションが下がっていたからこんな穿った見方になったのかもしれません。
ここで学んだのは、自分にとっては最高の状況も相手の立場にたてば全然そんな事ないってことはよくあるということです。
私も気をつけなければなぁと思いました。
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